~前回の続き~
イタリアやスペインは地中海性気候という、夏は高温で乾燥し、冬は比較的温暖で湿潤、といったような気候区分に属しています。ぶどうは土が含んでいる水分量が多すぎると余分に水分を吸い上げてしまい、甘さが落ちてしまいます。そのため夏に乾燥していて日差しも強いこの地域では、美味しいぶどうが作られているのです。一方日本は温暖湿潤気候という、夏と冬の気温の差が大きく、年中多湿な気候区分に属していますが、日本でもぶどうは生産されています。それは扇状地という山に囲まれた、水はけの良い地域や、標高の高い地域などでよく生産をしているからです。日本のように降水量の多い国でも、扇状地なら土が水分を含みすぎることがなく、標高の高い地域ならそもそも降水量が少なくなるため、このような地域ではぶどうを始めとした様々な果物の生産が行われています。ぶどうの生産がよく行われている地中海沿岸の国々と日本とでは気候条件に差はありますが、このような理由で日本でもぶどうの生産が行われているのです。